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林忠彦写真展 日本の作家109人
「太宰治」撮影林忠彦
昭和を代表する写真家、林忠彦(1918-1990)。
戦後の日本の風俗や文士、風景など多岐にわたる写真を撮影したことでも知られています。特に文士を撮影したシリーズは有名で、銀座のバー「ルパン」で知り合った織田作之助・太宰治・坂口安吾の酒場での姿や、坂口安吾の紙屑に囲まれた仕事場の風景は、林忠彦の名を世に知らせることになりました。
「川端康成」撮影林忠彦
「松本清張」撮影林忠彦
1953年、二科会に写真部が創設され、秋山庄太郎・大竹省二・早田雄二と創立会員となった林は、当時の二科会会長であった東郷青児に紹介され織田廣喜と出会います。
1954年織田の制作の現場を撮影するため東京高井戸の自宅を訪れ、絵を描くために作ったような手作りの家に暮らす織田に魅了されていきました。以後織田廣喜を撮り続け、1972年二科展に出品した『織田廣喜』で内閣総理大臣賞を受賞しています。
「三島由紀夫」撮影林忠彦
「五木寛之」撮影林忠彦
本展では林忠彦の仕事の中から1971年に発表した川端康成、太宰治などの文士を撮影した『日本の作家』のシリーズ作品を紹介するとともに、写真と文学の視点から様々な関連事業を開催いたします。